1月18日 2016年度第11回審判セミナーが松本平広域公園総合球技場アルウィン会議室にて行われました。
今回も、3・4級審判更新講習会を兼ねての開催となりました。
講義
今回講義の担当は小出さんです。今回のテーマは、異議です。
今回の講義の目標は、「異議に自信をもって対応できるようにする」 です。
講義内容
- 異議について(講義)
- 10問小テスト
- まとめ
1.異議について(分析)
こういうことで困ってませんか。
- 選手、ベンチスタッフから色々言われる
→何かあるたびに「レフェリー!」 - 自信を持って判定しているのに選手が不満そう、怒っている、アピールしてくる(例:両手を上げる)
→それに対してどう対応したらいいのか - 異議で警告したが、果たして正しかったのだろうか・・・と思う
→異議の基準作りが難しい
なぜ文句(異議)を言いたくなるんでしょうか?
自分の思考と違うことが起きると文句は言いたくなる
「私は~と思っている(思っていた)、考える(考えていた)」
考え方、感じ方は人それぞれであり、異なって当然
2.10問小テスト
「競技規則2016/17 p.85」警告となる反則から出題されました。
3.異議について(講義)
動画および写真を基に考察
意義の対応
- ①異議が出る前にすること
- 距離
- 角度
- R-B-A
- 一貫した判定基準
- ②異議が出た時にすること
ファウルタックルの見極め(例)
判定を下す際に下記段階に分けてプレーを監視、そして考慮点を総合的に判断し、懲戒罰を決定する。
アプローチ
- 意図
- 方向
- 距離
- スピード
- 強さ
- 足の高さ
- 身体のコントロール(ジャンプしている)
コンタクト
- どの部分で接触
- どの部分に接触
- 接触の程度
- タイミング
ダメージ(結果)
- 強さ(膝が伸びているか
- 接触された足の位置(浮いているか、立ち足か)
- 接触された足の向き
- 怪我への配慮
意義の対応(例)
- 受け入れる
- 「あなたはそう見えたんだ」
- 注意1
- 笛を使わずに注意「私は…」
具体的なセリフを伝える
→選手「壁が近いよ」 レフェリー「しっかり測るね」
→選手「手見てて」 レフェリー「見てるよ」(CKやFK時)
→選手「ポイントー!」 レフェリー「OKだよー!」
- 注意2
- 笛で止めて注意
- 懲戒1
- 警告(イエローカードを示す)
カードを出すときは、躊躇せず、覚悟を持つ
- 懲戒2
- 退場(レッドカードを示す)
カードを出すときは、躊躇せず、覚悟を持つ
注意
言い方には気をつける(丁寧に、荒っぽい言い方はトラブルの原因ともなりかねない)
信頼は積木
一貫した判定基準、マネージメント(選手への対応)はその試合だけではない。毎試合地道に積み上げることが必要です。また、1試合の流れの中で89分まで選手に信頼されゲームコントロールが出来ていても、最後に間違った処置、対応などでその信頼は崩れてしまう。
4.まとめ
- 異議を言わせないために
→一貫した判定基準、ポジショニング - 異議が出たら
→自信を持って、対応する
選手のために尽くし、選手との信頼関係を構築する
今回ご紹介した内容は、あくまでも一例にすぎません。みなさん自ら考え自分のものにして下さい。