2022年11月17日(木)レフェリーアカデミー(=RAC)がリモート形式で開催されました。
今回の2級受験者の講師は内山巧さんです。テーマは「アドバンテージ」です。
講義内容
- 小テスト
- 講義
- 「アドバンテージ」とは?定義を確認
アドバンテージについて、競技規則に記載されている定義の確認を行い、下記の用語については更にディスカッションをしました。
Q:「数秒以内」の”数秒”とはどのくらいでしょうか?
(主な意見)
⇒1秒〜2秒位?
⇒3秒程度ではないか。明確な秒数を決めるのではなく、その時の状況から判断するようにしている。
⇒”1プレー”を保証するくらい。感覚として5秒は長いと感じる。 - アドバンテージを適用した時の「懲戒処置」について
決定的得点機会を阻止した場面と、大きなチャンスとなる攻撃を妨害または阻止した場面でアドバンテージを適用した場合、懲戒罰の処置が一段階下がります。講義では、そのような場面でなぜ懲戒処置が一段階下がるのかも含め、対応方法の確認を行いました。 - アドバンテージを適用するか否かの「考慮事項」について
4つの考慮事項について確認し、「反則が行われた場所」について更にディスカッションをしました。
Q:アドバンテージがより効果的になる「場所」はフィールドのどの辺りでしょうか?
⇒ハーフウェーラインよりも相手陣内。ペナルティーエリアに近いほど効果的では。
⇒例えば、自陣でファウルを受け、そのファウルを受けた選手が出したロングボールが大きなチャンスになりそうなパスになった場合、ファウルが起きた場所は相手ゴールからかなり距離があるが、それでもアドバンテージを適用するべきなのか?この場合は、試合の状況(雰囲気)が重要になるのでは。- 4つの考慮事項をしっかりと理解し、より効果的なアドバンテージを適用できるようにしましょう。
- 「アドバンテージ」とは?定義を確認
- 映像ディスカッション
3つのシーンの事象で、アドバンテージを適用するべきだあったか、効果的だったかなどをディスカッションし、以下のような見解や意見がありました。- 守備側競技者の数が多く、攻撃側競技者が少ない状況ではアドバンテージを適用するべきではない。
- ハーフウェーライン付近でのアドバンテージは効果的にはならないのでは。
- ファウル後、攻撃側がフリーでボールを持っても、プレーが後方に下がったのであれば大きなチャンスにはならないのでは。
- プレースピードが早く、攻撃方向へプレーが進んでいるのであればアドバンテージの適用でよいのでは。
- アドバンテージを適用した際の反則が「大きなチャンスとなる攻撃を妨害または阻止した」のか「ラフプレー」なのかをしっかりと判断することが重要。
- 2級受験者の感想より
- アドバンテージのところはすごく難しく感じていて試合の流れを大切にしていくことが必要になってくると思いました。もっと研究をしていきたいと思いました。
- アドバンテージの難しさを改めて感じられる機会となりました。積極的にチャレンジはしてみようと思っていますが、怖さがあるのも本音です。失敗は成長の糧だとは思っていますのでチャレンジしてみます。
- アドバンテージを適用する際の考慮ポイントを学ぶことができた。学習映像は判断の難度が高いものであり、大変参考になりました。
- アドバンテージを適用する考慮事項をどのように現場で役立てるか、とても参考になりました。雰囲気の中には、選手の勢い(プレーを続けたい気持ち)も大事だということがわかりました。ありがとうございました。
- 第7回の講義ありがとうございました。アドバンテージは何となく分かっていましたが、講義を受けるとまだまだ知らないことが多く、とても奥が深いと感じました。ファウルの見極め(ラフなのかスパなのか)と守備側競技者の数、攻撃の可能性等を今後の試合で試したいと思いました。