2023年11月23日(木)第7回レフェリーアカデミー(RAC)がサンプロアルウィンで開催されました。第7回のテーマは「副審の任務と役割」で、講師は北沢寿明さんでした。
今回のアカデミーは集合形式で開催し、後半は演習形式でオフサイドテストを実施しました。
1. 講義 ~副審の任務~
始めに競技規則の内容を読み合わせ、副審の任務について再確認を行いました。続いて競技規則の「ポジショニング(位置取り)、動きとチームワーク」の中から、ゴールキック時のポイントと、得点があったときの合図について、確認しました。
ゴールキックは、以前はペナルティーエリアの延長線上に位置してボールがペナルティーエリアの外に出たか監視していましたが、現在はボールがけられて明らかに動いたときにインプレーになるため、副審の監視ポイントが変わっています。そのため、ボールがゴールエリア内に置かれているかどうかチェックした後、オフサイドを監視するためにオフサイドラインの位置に移動する、という監視と動きについて、図を用いて再確認しました。
得点があったときの合図は、主審と目で確認し合った後、旗を上げずにタッチラインに沿ってハーフウェーラインに向かって25~30メートル走ることです。一方、得点になってもボールがゴールから書き出されたりしてプレーが続いているように見える場合は、まず旗を上げて主審に合図した後、通常の得点と同じようにハーフウェーラインに向かって走ります。この違いについて、受講生の皆さんとジェスチャーを交えながら確認を行い、合図の方法を整理することができました。
2. オフサイドテスト
後半は屋外へ出てオフサイドの判定の演習を行いました。演習は、攻撃側競技者役(A)と守備側競技者役(B)がすれ違うタイミングでもう一人の攻撃側競技者役(C)がパスを出し、受講生が(B)のオフサインドラインを監視しながら、オフサイドか否かの判定を行いました。さらにこの様子をカメラで録画して、後から録画を見返すことで、受講生の判定が正しかったか確認しつつ、目で見た内容と実際の判定のズレを認識することで、感覚の調整を行いました。
人間の感覚では、攻撃側競技者がオフサイドラインを超えていて「オフサイド」に見えるものも、映像で確認するとオンサイド(Notオフサイド)のケースが多々あり、パスの出所とオフサイドラインを同時に監視する難しさと、人間の感覚のズレがかなりあることを再認識することができました。この経験を踏まえ、受講生の皆様が、より一層正確にオフサイドを判定できるようになっていくことを期待いたします。
3. 受講生の感想
- オフサイドの感覚がずれている事が多かったから、映像などでもっと擦り合わせをしたいと思った。
- 映像で自分のオフサイドの判定を見ることはなかなか無いので自分の悪い部分がわかってよかった。
- ビデオを使っての実技講習、確認はとてもよい経験をさせていただきまきた。ありがとうございました!
- 実際にオフサイドテストをしてオフサイドと思っても意外と守備側競技者の後ろの足が残っていたりした。オフサイド、ノットオフサイドの判定を何回も経験して映像を焼き付ける必要があると実感した。